山科区の不動産|KYODOハウジング > 共同土地(株) KYODOハウジングのスタッフブログ記事一覧 > 高低差のある土地は使える?活用方法や注意点についても解説

高低差のある土地は使える?活用方法や注意点についても解説

カテゴリ:不動産お役立ち情報

高低差のある土地は使える?活用方法や注意点についても解説

土地の活用を検討する中で、高低差のある土地は扱いづらいと感じる方もいるのではないでしょうか。
一見不利に思える地形でも、その特徴をうまく活かすことで、独自の価値を引き出すことができます。
工夫次第では、利便性や収益性の向上につながる活用法を見つけることも十分に可能です。
この記事では、高低差のある土地の活用アイデアや注意すべきポイントについて解説していきます。

高低差のある土地とは

高低差のある土地とは

都市部から郊外まで、日本全国には形状に特徴のある土地が数多く存在します。
そのなかでも、地形に傾斜がある「高低差のある土地」は、活用に悩む所有者が少なくありません。
しかし、正しく理解すれば、このような土地にも活用の可能性があります。

地形の種類

地形の種類は、「高台地形」「低地地形」「傾斜地形」の3種類あり、それぞれ特徴が異なります。
「高台地形」は道路より高く、通風と日当たりに優れ、浸水リスクが低いため住宅地として人気があります。
しかし、斜面の安定対策が不可欠であり、購入時には既存擁壁の安全性も確認しましょう。
「低地地形」は道路より低く、周囲より湿気がこもりやすい一方で地価が抑えられる傾向があり、擁壁や排水設備に追加費用が必要となります。
地下空間を活用した半地下ガレージなど、独自のプランも検討できます。
「傾斜地形」は敷地内に段差があり、スキップフロアや階段状の配置など個性的な設計が可能です。
設計上の自由度を高められ、敷地内外の高低差を活かしたランドスケープ設計にも適しています。

高低差のある土地のリスク

高低差のある地形にはさまざまな面でリスクがあるため、どのようなリスクがあるのか見ていきましょう。
造成や基礎工事費は傾斜が急になるほど平坦地より大幅に増加し、杭打ちや擁壁によって予算が数百万円単位で膨らむことも珍しくありません。
しかし、設計段階で詳細な見積りをとれば、このような資金計画のずれを抑えることが可能です。
また、雨水が隣地へ流出すると損害賠償に発展する恐れがあるため、敷地内での排水処理計画と隣地境界の管理を徹底する必要があります。
周辺環境と調和した雨水貯留施設を設置すれば緑化にも役立ちます。
一方で、行政の助成制度が利用できない場合は全額自己負担となるため、活用前に補助の有無を確認し資金繰りを含めた総合的なリスク評価をおこないましょう。
金融支援メニューの適用可否を含め、行政窓口に早期相談してください。

高台地形のメリット

3種類のなかでも、高台地形は高台地形ならではのメリットがあります。
高台地形は眺望と採光を確保しやすく、災害時の浸水リスクも低いため居住環境としての評価が高く、結果的に資産価値を向上させやすいです。
道路より高い敷地では通行人の視線を遮りやすく、プライバシーや防犯面の安心感が得られるでしょう。
また、植栽やフェンスを活かせばさらに外からの視線をコントロールでき、とくに眺めの良いリビングは魅力となります。
隣接地とのレベル差を利用し、立体的に庭やテラスを配置すると唯一無二の外構デザインが生まれます。
四季の移ろいを楽しみながら暮らせる点も魅力となるでしょう。

▼この記事も読まれています
土地のデッドスペースとは?活用方法や収益化する方法についてご紹介

高低差のある土地の活用方法

高低差のある土地の活用方法

先述のように、高低差のある土地は、そのままでは活用しづらいと感じる方も多いかもしれません。
しかし、工夫次第で収益性の高い活用が可能となり、眠っている資産を有効に生かすことができます。
ここでは、高低差のある土地の具体的な活用方法について、3つの視点から解説します。

賃貸物件としての活用

高低差のある土地には、いくつかの活用方法があります。
傾斜を活かしたスキップフロアや階段状配置のテラスハウスは室内外に高低差のあるダイナミックな空間をつくり、土地の個性をそのまま魅力へ変換します。
たとえば、道路との高低差を利用して下層を駐車場や物置とし、上層を住戸にすれば限られた面積でも機能的なプランが組めるでしょう。
さらに、建築コストが割高でも差別化による家賃設定が可能で、居室ごとに異なる視界が生まれるため豊かな居住体験が得られます。
居住者は眺望や風通しの恩恵を受けられるため満足度が高く、結果として長期入居につながり運営の安定化に寄与します。

トランクルーム

「住宅を建てるには条件が厳しい」、あるいは「狭すぎて活用を諦めている」、そんな土地にも有効な活用法があります。
たとえば、傾斜や狭小地でも設置しやすいコンテナ型トランクルームは都市部を中心に需要が伸びており、平坦化を最小限に抑えられるため初期投資を圧縮できます。
月額数千円からの手堅い賃料に加え、法人の書類保管やネット通販事業者のストック置き場など、多様なニーズを取り込める点が大きな強みです。
さらに、セキュリティを強化すれば女性利用者の需要も広げることも期待できます。
住宅用途が難しい土地でも安定収益を生む資産に転換でき、季節用品や趣味の道具を預けたい周辺住民にも喜ばれるサービスとなるでしょう。

太陽光発電

土地活用を単なる収益確保だけでなく、環境貢献という視点で考えることもできます。
南向きの急傾斜地は長時間の日照が得られ影が生じにくいため発電効率が高く、近年は自家消費型も含め幅広いモデルで採算を取りやすいです。
固定価格買取制度や自治体補助を活用すれば初期費用を抑えたうえで10年前後で投資回収を狙えるケースもあり、建築が難しい未利用地を短期間で資産化できます。
ただし、設置前にはシミュレーションで発電量と採算ラインを必ず確認し、パネルの維持管理コストや景観条例への適合可否も合わせて検討しましょう。
さらに、越境影対策として条例確認が必須です。

▼この記事も読まれています
土地探しに疲れたときにやることは?原因・妥協すべきでないポイントも解説

高低差のある土地を活用するときの注意点

高低差のある土地を活用するときの注意点

高低差のある土地を活用する際は、平坦な土地とは異なる点に十分な注意が必要です。
費用や建築条件、構造物の安全性など、事前に把握しておくべき要素が数多く存在します。
ここでは、実際に活用を検討する際に注意すべき3つのポイントについて解説します。

建築費用

傾斜地では、杭打ちや鉄筋コンクリート基礎が必要となり重機搬入が制限されるケースが多いため、平地よりも工期が長く総工費は数割高くなる傾向があります。
人力中心の作業が増えれば人件費が増大し、資材の仮置きスペース確保など間接費もかさむため、初期見積り段階から余裕を持った資金計画が欠かせません。
さらに、資材搬出入用の仮設道路を確保できるかも、検討課題となります。
そのため、金融機関の融資では追加工事の根拠資料が求められるため、施工会社から詳細な見積書を取得し説明できる体制を整えておきましょう。

条件

急傾斜地に建築する場合は、高さ2mを超えるがけの下端からがけ高の2倍以上離すか、擁壁を設けるなど、各都道府県のがけ条例に沿った安全措置が義務づけられています。
さらに市街化調整区域や風致地区に該当すると、建物の高さ・外観・使用材料など追加の制限が課され、設計自由度とコストに大きく影響します。
このほか、工事車両の進入路制限にも、考慮が必要です。
計画段階で自治体に事前相談し許可取得のスケジュールを確認することで、着工の遅れを回避し予算超過を未然に防げます。

擁壁

高低差のある土地を安全に利用するうえで中心となるのが擁壁であり、現在は耐震性と耐久性に優れた鉄筋コンクリート擁壁が主流です。
ただし、古い擁壁は構造計算が未実施だった例も多く、調査の結果やり直しや補強が必要となれば数百万円規模の費用が生じて資金計画に大きな影響を与えます。
そこで揺れや豪雨への安全性能を、第三者評価機関で確認すると安心です。
購入や活用を検討する際は土木・建築双方の専門家に調査を依頼し、安全性を確保することで土地の資産価値を維持・向上させましょう。

▼この記事も読まれています
土地の地盤改良とは?必要な費用や注意点を解説

まとめ

高低差のある土地は活用次第で価値を高められますが、種類やリスクを理解したうえで検討することが大切です。
太陽光発電や賃貸活用など、地形を活かした用途を選ぶことで効率的な土地利用が実現できます。
ただし、擁壁の有無や建築コストに影響する要因も多いため、事前の確認と費用対効果の検討が欠かせません。

KYODOハウジングの写真

KYODOハウジング

KYODOハウジングは、京都市山科区を中心に、不動産の購入・売却に関するご相談を承っております。地域密着型の不動産会社として、これまで数多くのお客様の取引をサポートしてきた実績があり、山科区の住環境や市場動向に精通したスタッフが、的確で安心感のあるご提案をおこなっています。
私たちは、『夢の架け橋に』そんな存在でありたいという思いを大切にし、一人ひとりのご希望や背景を丁寧にお伺いしながら、適した物件紹介とスムーズな手続きを心がけております。不動産取引は人生の大きな決断の一つです。だからこそ、不安や疑問を抱えるお客様にも安心してご相談いただけるよう、誠実かつ親身な対応を徹底しています。
コラムでは、山科区における不動産購入・売却を検討中の方に向けて、地域で培った経験と知識をもとに、役立つ情報をわかりやすくご紹介しています。不動産に関するお悩みやご相談がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。皆さまが安心して前向きな一歩を踏み出せるよう、心を込めてサポートいたします。


≪ 前へ|土地活用に寮の運営はできる?企業や学生向けのニーズについても解説   記事一覧   売却査定で価格を決める時に確認されるポイントとは?|次へ ≫

トップへ戻る