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遺産相続における遺留分侵害額請求とは?旧制度との違いや請求方法を解説

カテゴリ:相続について

遺産相続における遺留分侵害額請求とは?旧制度との違いや請求方法を解説

遺産が不公平な状態で相続された場合、一定の法定相続人は遺留分侵害額請求により、相続人へ遺留分を現金で請求できます。
ただし、初めて遺産相続の手続きを実施する方は、遺留分侵害額請求の詳細や請求方法がわからず、困ってしまうケースもあるでしょう。
そこで今回は、遺産相続で知っておきたい遺留分侵害額請求とは何か、請求方法や遺留分減殺請求権との違いを解説します。

遺留分侵害額請求とは?

遺留分侵害額請求とは?

遺留分侵害額請求とは、不当な割合で遺産相続がおこなわれてしまった場合、一定の法定相続人が遺留分を現金で請求できる制度です。
遺留分とは、一定の法定相続人が法律上で補償されている相続財産の割合で、遺言や生前贈与で相続の手続きが済んでいたとしても、奪われることはありません。
遺留分侵害額請求をできる方は、法定相続人のうち、故人の配偶者や子ども、両親や祖父母のみです。
故人の兄弟や姉妹、および、遺産相続を放棄した人物には遺留分が認められていないので、遺留分侵害額請求はできません。
遺留分侵害額請求ができるのは、以下のような状況が挙げられます。

●父が遺言書で長男のみに遺産を相続させると書いていたため、妹や弟に遺産が入らなかった
●母が弟だけに生前贈与で現金を渡し続けたため、死亡後にきょうだいで分配できるほどの財産が残っていなかった
●夫が財産のすべてを死後に〇〇財団へ寄付すると契約していた


このようなケースであれば、遺留分が認められている法定相続人は、遺留分侵害額請求で遺留分を取り戻せるため、覚えておきましょう。

生前贈与された財産の遺留分侵害額請求対象

生前贈与された財産は、相続開始前の1年間に贈与されたものが、遺留分侵害額請求の対象です。
ただし、被相続人と相続人が「ほかの相続人の取り分が減る」とわかっていながら生前贈与を実施していた場合は、1年以上前の贈与額も遺留分侵害額請求の対象に含まれます。
また、生前贈与を受けた人物が相続人だった場合は、相続開始前の1年間ではなく、10年間で贈与されたものが対象です。

遺留分侵害額請求を受けた場合の対処法

ご自身が遺留分侵害額請求を受けた側であれば、原則として遺留分を現金で返金する必要があります。
たとえ請求をしてきた人物が故人と疎遠だった場合でも、故人の配偶者や子ども、両親や祖父母には遺留分の確保が法律で定められているので、請求を拒否できません。
ただし、請求額が遺留分を大幅に超えている場合は、減額を言い渡したり請求を拒否したりできます。
この場合、個人間での話し合いはトラブルになりやすいので、弁護士に対応を依頼する方法がおすすめです。

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遺留分侵害額請求と遺留分減殺請求権の違い

遺留分侵害額請求と遺留分減殺請求権の違い

遺留分侵害額請求とは、民法改正により2019年7月1日以降から適用されている制度です。
一方、遺留分減殺請求は、民法改正前に定められていた制度なので、両者にはさまざまな点で違いがあります。
ここでは、両者の違いを3つの観点から解説しましょう。

返還方法

遺留分減殺請求が施行されていた当時は、相続物が不動産や株式などの現物だった場合、請求が認められると対象物を相続者全員で共有しなくてはなりませんでした。
しかし、現在施行されている遺留分侵害額請求であれば、請求が認められても金銭の返還で対応できるように制度が変わった点が違いです。
現物共有は、訴訟トラブルの原因になりやすい点が課題でしたが、現在は返還方法が金銭のみに変更されたため、以前と違って訴訟トラブルが起こりにくくなっています。
ちなみに、返還方法が金銭のみに変更されるにともない、遺留分侵害額請求に対して支払猶予が新たに追加されました。
遺留分侵害額請求を受けた側が、すぐに現金を準備できない場合は、裁判所に申し出ることで支払期限に相当の猶予が与えられます。

生前贈与の対象期間

遺留分減殺請求が施行されていた時代は、生前贈与の対象期間が定められていませんでした。
しかし、遺留分侵害額請求に移行してからは、対象期間が故人死亡前の10年間に定められた点が違いです。
これにより、数十年前の生前贈与まで持ち出される心配がなくなり、遺留分の計算でトラブルが起きにくくなりました。

制度の適用期間

遺留分侵害額請求は、2019年7月1日の民法改正により施行された制度なので、2019年7月1日以降に発生した相続トラブルは、遺留分侵害額請求が適用されます。
一方、遺留分減殺請求は、民法改正前の2019年6月30日まで施行されていた制度です。
そのため、2019年6月30日以前に発生した相続トラブルには、遺留分減殺請求が適用されます。
このように、適用される制度に違いがあると、返還方法や適用期間も大きく違いが出てくるため注意をしましょう。

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遺留分侵害額請求の方法とは

遺留分侵害額請求の方法とは

遺留分侵害額請求は、基本的に相続人同士の話し合いで解決します。
相続は親族間の問題なので、円満に問題を解決するためにも、まずは話し合う姿勢が大切です。
ただし、当人同士の話し合いでは言った言わない問題が起きやすいため、弁護士などの第三者に同席してもらいましょう。
話し合いで解決できなかった場合や、遺留分侵害額請求権の消滅時効が迫っている場合は、内容証明の送付や遺留分侵害額の請求調停・訴訟へ進みます。

内容証明の送付

遺留分侵害額を請求できる期間は、相続の開始または贈与の事実を知ってから1年間です。
事実を知らない場合でも、相続開始から10年経過すると、遺留分侵害額を請求できなくなるので、消滅時効が迫っている場合は内容証明を送付しておきましょう。
内容証明を送付する場合は、後々のトラブルを避けるためにも、必要最低限の情報を過不足なく記載しておくことが重要です。
たとえば、被相続人の氏名や、遺留分の対象となる相続分、そしてその遺留分を侵害していると考えられる具体的な行為を明記します。
また、遺留分の権利を有する者の氏名を記し、そのうえで遺留分侵害額の請求意思があることを伝えるようにしましょう。
これらを丁寧に盛り込むことにより、主張の正当性が明確になり、相手方にも誠実な対応を促す一助となります。

遺留分侵害額の請求調停

話し合いで解決できなかった場合は、裁判所に遺留分侵害の請求調停を申し立てましょう。
請求調停を申し立てると、家庭裁判所で調停委員が両者の主張を聞きながら、適切な判断を下してくれます。
調停委員が間に入ることにより、こじれてしまった話し合いもスムーズに進みやすくなるので、当事者間だけの話し合いに行き詰まった場合は、調停の申し立てがおすすめです。

遺留分侵害額請求の訴訟

調停の場でも話し合いが解決しなかった場合は、最終手段として遺留分侵害額請求の訴訟を提訴しましょう。
訴訟を提訴すると、両者の話し合いではなく、「遺留分権利者に遺留分侵害額を請求をする権利があるのか」「適切な請求額はいくらか」を裁判所が判断し、判決を下します。
判決に不満がある場合は、上級裁判所に異議申し立てをおこない、控訴や上告を通して、さらに争うことも可能です。
訴訟を提訴すると、問題解決まで時間がかかりますが、判決結果には従わなければならないので、強制的に問題を解決したい場合におすすめの方法といえます。

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まとめ

遺留分侵害額請求とは、不当な割合で遺産相続がおこなわれてしまった場合、遺留分権利者が遺留分の返還を現金で請求できる制度です。
遺留分減殺請求権は、遺留分侵害額請求に法改正される前の制度で、返還方法や生前贈与の対象期間、制度の適用期間に違いがあります。
遺留分侵害額の請求方法は、基本的に話し合いですが、状況によっては内容証明の送付や請求調停の申し立て、訴訟の提訴が必要です。


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