山林を売却することは可能ですが、山林は流動性が低いため通常の売却ほどのスピード感を持って売却を進めることは難しく、早くても数カ月はかかってしまいます。
不便な田舎にある山林は買い手が見つかりにくく、気付けば何十年も経過していることもあるでしょう。
山林を保有していると管理費用や固定資産税など高いコストがかかりますが、近年はその恩恵を受けることが難しく、出費ばかりがかさんでしまいます。
ここでは、山林を売却する際の流れと売却時のポイントや注意点についてご紹介します。
通常の不動産売却と同じ?山林の売却の流れと諸費用
山林を売却する際も特別な許可は不要なため、通常の不動産売却と同じ流れで売却を進めます。
まず不動産会社に売却査定を依頼し、山林の物件調査を行います。
物件調査の際には立ち木の状態なども含めて査定額を算出してもらうほか、通常の不動産とは異なり、山林は境界線が不明瞭で登記簿上の面積と一致しないケースが多いため、隣地所有者も立ち合いのもとで境界確定が行われます。
査定が終わると売却方法を決めます。
一般的には、高額な測量費用がかかる実測売却よりも、登記簿面積による売却を行う公簿売却が行われます。
どちらの売却方法で売却するのかを契約書にきちんと明記しておきましょう。
その後の流れは通常の不動産売却と同様で、買い手が見つかれば売買契約を締結し、名義変更、物件の決済および引き渡しを終えて完了となります。
売却に必要な諸費用も通常の売却とほぼ変わりませんが、森林情報以外にも物件位置図、地籍図、測量図、所有地番一覧表などを求められる場合があります。
不動産として所有する山林を売却する際に気を付けたいポイントや注意点
山林は農地のように特別な許可や届け出なしに売却することができるため売却はしやすいですが、用途が限られるため買い手が見つかるまでは時間を要することを覚悟しておきましょう。
しかし近年では、別荘やリゾート地の開発などを目的として山林保有を希望する方もいるため、ニーズはゼロではありません。
売却時の注意点としては、山林に売却できる立ち木がある場合は、立ち木は山林所得、山の土地部分は譲渡所得と区分けして所得税計算を行う必要があることです。
物件調査を依頼する際に、税理士にも相談して所得額や納税額について確認しておくと安心です。
まとめ
所有しているだけでも費用がかかる山林を早く売却したいと思う方も多いでしょう。
放置していると費用だけがかさむため、不要だと感じた場合は早めに売却依頼することをおすすめします。
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