不動産相続で建物や土地を手に入れても、すでにマイホームを持っていたり、遠方で管理がしづらかったりといった場合「売却」の選択をする方も多いのでは、ないでしょうか。
しかし、不動産を売却する際にはさまざまな費用がかかり、特に税金については、特例の適用などによって大幅に金額が変わってきます。
今回は不動産相続後、売却する際に発生する費用や税金についてご紹介します。
不動産相続後売却する際にかかる費用とは?
相続した不動産を売却する場合、一般的には以下のような費用がかかります。
・仲介手数料
不動産会社に対し、成功報酬として支払う手数料で売買金額×3%+6万円です。
・印紙税
購入者と取り交わす売買契約書に、印紙を貼ることで収める税金。
・その他
家を取り壊して更地にする際の解体費や、土地の測量費、不用品の処分費など。
これらは自分で調べたり専門家に相談したりすることで、事前にある程度金額を予想することができます。
不動産相続では手元に入ってくるお金だけでなく、支払いにいくらぐらいかかるのも予想した上で資金計画を立て、税金の支払いに備えておきましょう。
不動産相続後、売却するとかかる税金とは?
不動産の売却価格から取得費・譲渡費を差し引いて利益が出る場合には、「譲渡所得税」を払わなければなりません。
そのため、上記の費用がいくらぐらいになるのかあらかじめ計算しておき、売却益が出るのかを把握しておきましょう。
この譲渡所得税で納めるのは所得税、住民税となっており、通常支払っているものに加えてそれぞれ支払う必要があるのですが、不動産を所有してからの期間が5年以上か、5年未満かによって税率が変わります。
保有期間が5年以上の「長期譲渡所得」では、売却益に対して所得税15%、住民税5%がかかりますが、5年以下の「短期譲渡所得」では所得税30%、住民税9%となり、実に2倍近くにもなります。
この保有期間は、不動産相続をした側ではなく被相続人の保有期間が対象となるため、住み替えなどで5年以内に購入していた不動産の場合は、売却の時期に注意しましょう。
その他、税金控除の特例などもありますので売却をお考えであれば不動産会社などの専門家に相談するのがおすすめですよ。
まとめ
不動産相続をしたけれど不動産を売る場合には、どんなお金がいくらぐらいかかるのか、また税金はどのような仕組みで支払うことになっているのかを把握して、資金計画を立てましょう。
特に譲渡所得税は、保有期間によって税率が約2倍になることもありますので、被相続人が購入したばかりの不動産には注意が必要です。
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