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代襲相続とは?不動産を相続するときの仕組みとポイントについて

カテゴリ:相続について

遺産相続の制度のひとつに、代襲相続というものがあります。

 

被相続人(不動産や預貯金等の所有者)が亡くなると、相続人である配偶者や子供に不動産などの遺産が分配されます。

 

相続人のうち「血族相続人」に発生しうるのが、代襲相続です。

 

今回は、この代襲相続についてご紹介します。


不動産の代襲相続権を持つ遺族


不動産の代襲相続とは?


血族相続人とは、自分の両親や祖父母、兄弟姉妹、娘や息子など、被相続人と血縁関係にある人を指します。

 

血族相続人には、以下のような順位があります。

 

1位:直系卑属(子、孫、曾孫など)

 

2位:直系尊属(父母など親等の近い続柄が優先される)

 

3位:兄弟姉妹

 

この順位内で、相続人が死亡、相続廃除(遺言書で相続権が剥奪されている等)、相続欠格(遺言書を偽造・隠匿した等)のいずれかに該当すると代襲相続が発生します。

 

2位以下は、上位の相続人がすでにいない場合のみ相続人となります。

 

先に子が亡くなっているなら第2位以下に相続が移りますが、子の子(被相続人から見た孫)がいれば、孫が第1位の順位で相続を引き継ぎます。

 

これが「代襲相続」です。

 

なお配偶者は「配偶者相続人」として扱われ、常に相続人です。


不動産の代襲相続 範囲はどこまで?


1位の直系卑属には再代襲相続があります。

 

子と孫が亡くなっていれば曽孫、曽孫も亡くなっていれば玄孫(やしゃご)という形で不動産等の相続が受け継がれていきます。

 

なお胎児は、民法第886条により生まれているものとみなしますが、死体で生まれたときは適用されません。

 

・養子の扱いは?

 

被相続人の養子は直系卑属の扱いで、実子と同等です。

 

ただし養子の子(被相続人から見た孫)については、養子縁組のタイミングで扱いが異なります。

 

直系卑属となった養子縁組後に生まれた子は、同じく直系卑属の扱いです。

 

一方で養子縁組前に生まれている場合は連れ子になるため、直系卑属にはなりません。

 

・甥姪とその子は?

 

相続順位が第3位の兄弟姉妹についても、代襲相続は発生しますが再代襲は認められていません。

 

したがって甥姪は相続人になり得ますが、甥姪の子たちまでは再代襲されません。

 

・相続放棄した場合は?

 

代襲相続が発生するのは、相続人が死亡、相続人廃除、相続欠格のどれかに該当したときに限定されています。

 

そのため相続放棄では相続権は移りません。


不動産の代襲相続 相続割合について


不動産を代襲相続した人


存命の配偶者は、法定相続分が1/2となっています。

 

したがって子の法定相続分は、残りの1/2を人数で等分したものとなります。

 

ここで代襲相続が起きた場合、本来の相続人が受けるはずだった分を代襲相続人がそのまま引き継ぎます。

 

なお遺言があればそれに従った分配が原則ですが、配偶者、親、直系卑属については遺留分(民法上、最低限保障されている相続分)を請求する権利があります。

 

遺産が分割しにくい不動産のみであるときは、遺留分の取り扱いを考慮する必要があります。

 

なお兄弟姉妹に遺留分はありません。


まとめ


代襲相続とは何か、仕組みについて解説しました。

 

養子と胎児の例外はありますが、代襲相続人になれるのは基本的に直系卑属もしくは甥姪です。

 

遺言がないケースでは、各相続人へ法定相続分の割合で分配されます。

 

もし不動産を相続するなら、相続の対象者やその配分がどのくらいであるか確認し、場合によっては土地分割や売却なども検討しておきましょう。

 

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