マンションなどの賃貸物件は、毎月安定した家賃が入ることが魅力ですが、収益だけではなく諸経費(ランニングコスト)も発生します。
ランニングコストを自分なりにシミュレーションする事で、将来くるであろう老朽化した設備の修繕などに使用する費用を効率よく貯められます。
この記事ではランニングコストの種類とランニングコストの例を紹介しているので、参考にしてください。
不動産経営のシミュレーション①ランニングコストの種類を知ろう
不動産経営をおこなっていると、各種ランニングコストがかかります。
主なランニングコストは以下のとおりです。
<固定資産税>
毎年1月1日に所有している不動産に課税される税金。所有している不動産の評価額の1.4%が課税される地方自治体もありますが、それより高い税率が課せられるケースもあります。
<都市計画税>
不動産が建設されているエリア(市街化区域は注意)によっては都市計画税も課税されます。所有不動産の評価額に対して0.3%の課税額となっています。
<修繕費>
物件は時間が経過すると老朽化してきます。老朽化した部分を修繕するために必要な費用で、家賃収入の約5~7%を見込んでおきましょう。
<共用部の水道光熱費>
廊下の電気代やエレベーターの維持費、修理費、ゴミ置き場の管理費など共用部の維持費はオーナーの出費になります。
<賃貸管理会社に支払う管理費>
賃貸物件の管理を不動産会社に一任している場合、賃貸管理会社に支払う管理費が発生します。管理費には建物の警備・巡回・防犯、植栽・美観の管理、テナントや入居者募集、クレームやトラブル処理など多岐にわたります。
不動産経営のシミュレーション②ランニングコストの例を紹介
それでは都内に12室の賃貸マンションを所有している方を例にとり、ランニングコストを計算してみます。
・購入時金額:9,000万円
・年間見込み家賃収入:720万(家賃5万円×12室×12ヶ月)
このように仮定したうえでのランニングコストは以下のようになります。
<管理費>
家賃収入の7%…約50.4万円
<修繕費>
家賃収入の7%…約50.4万円
<固定資産税・都市計画税>
評価額(購入価格の50%の場合)約76.5万円
<共用部分の水道光熱費>
年間15万円
これらの費用を合計すると年間必要なランニングコストは、約192.3万円です。
つまり家賃収入720万円からランニングコストを引いた527.7万円が利益になります。
もし毎月のローン支払いがあれば、その借入金返済額もランニングコストとして計算しなければなりません。
注意しなければならないことは、不動産事業にあるリスクです。
この計算は部屋が満室になっていることを念頭に置いていますが、ときには空室が出ることもありますし悪質な住人が家賃を払ってくれないことも。
不動産経営は手堅いビジネスモデルと思われがちですが、リスクがあることを理解して経営をおこなう事が大切です。
まとめ
不動産経営のシミュレーションに必要なランニングコストの種類や例をまとめましたが、いかがだったでしょうか。
毎月収入が得られるのは魅力ですが、収入に見合った必要経費や税金の支払い義務も生じ、老朽化した場合は建物の取り壊しの費用なども必要になってきます。
利益を出すための戦略をしっかり考えていきましょう。
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