遺産を複数の人で相続する場合、現金だけなら等分で分けられますが、土地や住宅などの不動産がある場合はどのように分ければよいのでしょうか?
土地や自宅などの場合、すべての遺産を現金に換金して分割する「換価分割」という方法では、相続人同士のトラブルが起こりやすいとされています。
そんなときにおすすめの方法が「代償分割」です。
やり方によっては相続税をお得にすることもできますよ。
今回は、分割しにくい遺産を相続するご予定がある方に知っておいていただきたい代償分割について詳しくご説明します!
不動産の相続税は代償分割を採用するとどうなる?
代償分割とは、複数の相続人のうち一人が分割できない遺産を相続し、その人から残りの相続人に遺産相当の金銭を渡すという方法です。
このように相続人から受け取るお金のことを「代償金」といいます。
代償分割は土地や住宅などの不動産・農地・事業用地・株などを等分する際に採用されることが多く、相続後の売却で相続人同士が揉めるのを防ぐことができます。
例えば自社株がある場合は、経営を引き継ぐ人が株をすべて相続します。
その後、他の相続人に等分に割った株の相当額を代償金として支払うのです。
したがって、代償金を支払う相続人は支払い能力がある人を選ぶ必要があります。
代償分割を採用した際の相続税についても見ていきましょう。
基本的に、一人がすべての遺産を受け取っても、代償分割で複数人が受け取っても、相続税の合計額は一緒です。
しかし、代償金を支払った人と受け取った人とでは相続税の金額が異なります
最終的な受取金額に差が生まれる可能性があることは覚えておきましょう!
相続税がお得になる?!不動産を代償分割するメリットは?
代償分割を採用するメリットは、不動産などの分けにくい遺産も公平に分けられる点にあります。
他の人に遺産を継がせることが無いため、住んでいた自宅にそのまま住み続けられます。
自宅の土地を共同名義にしたことで、後に売却するかしないかで揉めるというようなトラブルを防げるのもメリットでしょう。
また、不動産を住宅として一人が相続すると、小規模宅地の特例が適用されるというメリットもあります。
小規模宅地の特例が適用されれば、宅地の評価額を最大80%減額できます。
2億円の宅地でも、4,000万円の評価額となるのです。
不動産を売却したお金を分割するよりも相続税が低額で済む可能性が高いでしょう。
節税対策にもおすすめの方法ですよ!
まとめ
今回は遺産を相続する上で知っておきたい代償分割について説明しました。
遺産相続は公平性の難しさから、家族間でもトラブルが発生しやすい問題です。
スムーズに遺産を相続するためにも、不動産など分割しにくい遺産がある場合は、ぜひ代償分割をご検討ください!
自宅などの相続の場合には小規模宅地の特例が適用され、相続税がお得になる可能性もあるでしょう。
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